はじめに
不動産投資を始めるとき、最初に直面する大きな選択肢の一つが「区分 or 一棟」です。
区分所有はマンションの一室など建物の一部を所有する形態、一棟所有はアパートやマンションを丸ごと所有する形態を指します。
それぞれ資金面や管理面、収益性などにおいて特徴が異なり、どちらが適しているかは投資家の状況によって変わります。
区分所有と一棟所有の比較表
項目 | 区分所有 | 一棟所有 |
---|---|---|
初期費用 | 低い(数百万円〜数千万円) | 高い(数千万円〜数億円) |
収益性 | 限定的(利回り2〜4%) | 高い(利回り5〜10%) |
空室リスク | 1戸空室で収入ゼロ | 複数戸で分散可能 |
管理の手間 | 少ない(管理組合に委託) | 多い(全体管理が必要) |
流動性 | 高い(売却しやすい) | 低い(買い手が限定的) |
自由度 | 低い(管理組合の制約あり) | 高い(自己判断で運営可能) |
区分所有投資の特徴(メリット・デメリット)
メリット | デメリット |
初期費用が低く少額から始められる | 家賃収入に上限があり収益性が限定的 |
管理組合による共用部分の維持管理で手間が少ない | 空室になると収入がゼロになるリスク |
売却市場が広く流動性が高い | 管理組合の決定に左右され自由度が低い |
複数物件への分散投資が容易 | 担保評価が低く追加融資を受けにくい |
都心などの一等地物件にも投資可能 | – |
一棟所有投資の特徴(メリット・デメリット)
メリット | デメリット |
複数戸からの家賃収入で高い利回りを期待できる | 初期費用が高額で多額の自己資金が必要 |
空室リスクを分散できる | 管理や修繕の手間と費用が大きい |
賃料設定や改修など運営の自由度が高い | 売却に時間がかかり流動性が低い |
土地を含めた長期的な資産価値維持が可能 | 災害や地域需要変化の影響を受けやすい |
減価償却による節税効果が大きい | 高度な市場分析や経営判断力が必要 |
担保評価が高く融資を受けやすい | – |
投資家タイプ別おすすめ表
投資家タイプ | 区分所有投資がおすすめな人 | 一棟所有投資がおすすめな人 |
投資規模 | 少額から始めたい | 高額でも本格的に投資したい |
管理関与度 | 手間を減らしたい | 積極的に関わりたい |
流動性重視 | 高い流動性を求める | 長期保有で資産形成したい |
リスク許容度 | 低め | 高め |
目標 | 分散投資で安定収入 | 高収益と資産拡大 |
まとめ
「区分 or 一棟」の選択は、資金力、リスク許容度、運営への関与度、投資目的によって異なります。
エリアや規模、ワンルームかファミリータイプか等、様々な要素も絡み合うので一概には断言できませんが、一般的に区分は参入しやすく手間が少ない一方、収益性は限定的です。
一棟は高収益と自由度を持ちますが、初期費用や管理負担が大きくなります。
どちらを選ぶにしても、物件調査や収支シミュレーションを徹底し、自分の戦略に合った形態を選択することが成功への近道です。
私の考え
前述の通り、自身の強みを生かして戦略を立てることが重要です。
メリット・デメリットは必ず両面から把握し、感情ではなくデータと経験に基づいて判断することが、不動産投資の成果を最大化する鍵だと考えます。
私の場合は、築古物件をリノベーションしたり、管理に手間をかけるよりも、本業の経験を生かして一人デベロッパーとして、新築アパートを建築する方がリスクを低く抑え、事業性能が高いと判断しました。
実践レポートでは随時、「土地から新築アパート」に関する情報を更新していきますので、ご参考ください。
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